勝者は社会に貢献するべし

気になる記事を見つけたので、偽山岡風にトッピング。

ソフトウェアで効率よくメシを食うには
http://okajima.air-nifty.com/b/2006/07/post_f406.html

新規産業は強いぞという話(要約しすぎ)。
古い業界もかつては新規産業だったんだよねということを念頭に入れてから、お読みください。

競争がないようにする、ということは、
・ 自分だけが有利な理由のある市場を選ぶ
・ 高い参入障壁のある市場を選ぶ

岡嶋さんはomegachart,poderosaなどのすばらしいソフトを提供した実績から、オンリーワンであることを宣言する権利を持っております。
ネットワークの発達で、オンリーワンは世界単位で1企業しかおいしい思いの出来ない世界になったように思います。
それとは別に、オンリーワンの小判鮫、外国でメジャーな商品を、各国でローカライズする商売は、安定して中間マージンを稼げます。
身近な例としては、今話題のハリーポッター翻訳者、スイス国民の松岡 佑子さんとか(ぉ。

寡占+高い参入障壁+少数精鋭のチームのコンボこそがソフトウェア事業の核心

新規事業においては、この理屈は正しいですが、成り立たない局面が、世界中の人々が働く大部分の業界です。
勝者の理屈としては正しいと思います。
別の理屈として、勝者以外にもフェアな分け前が出るような制度でないと、市場自体の多様性が失われます。独占している情報なり、分け前なり、何らかの救済、教育システムを準備しないと、近いうちにソフトウェア業界がモデルとしてきた建築業界と同じ長い停滞の時期を迎えると思います。搾取を行う業界は確実に先細りです。
今日本のソフトウェア業界を支えている技術情報は、日本のソフトウェア業界の元締めが用意した情報より、情報を公開しているアマチュアが支えて、なんとか今のレベルを保っているように思います。
インターネットが発達したおかげで、教育方針として、いきなりのOJTのみ、「ぐぐれ」という壊れた単語が流行するようになったのかなと。
その点、オンリーワンの立場である上で、情報を公開する岡嶋さんの姿勢は立派に思います。